まいど突然ですが、バカラやルーレットをやるとき「システムベット」って使ってますか?
ベッティングシステムとも呼ぶそうですが、マーチンゲール法とかパーレー法とかグランマーチンとか31法とか、ああいうアレです。
事前に決めたルールに従って、勝敗に応じてベット額を上下させて賭けていくやり方ですね。
ネット上では、「必勝法!!」とか言ってシステムベットを紹介しているところもありますし、わりと堅く稼げる(ように思っちゃう)手法もあります。
なので、使っている方もけっこう多いのではないでしょうか?
で、私はと言えば、システムベットは全く使っていません。
なんで使ってこなかったかというと、「システムベットは意味ない」という考えからです。
(自分史上最大のマイナス)
・・・はい。失礼いたしました。本題に入ります。
生意気にもこれまで内心で馬鹿にしていたシステムベットですが、今回の大敗で大きなメリットに気が付きました。
てなわけで、この記事では、
システムベットで期待値は向上しないけど、勝つためのメリットはちゃんとあるよ!!
ということをお話したいと思います。
『システムベットを使わずにプレーしてるけど、なかなか勝てない。利益が残らない!』
こういう方にとってはご参考になるかと思います!
この記事の内容
システムベットが必勝法ではない理由と、その証明

「システムベットは無意味」と私は考えていたのですが、その理由は
システムベットを使っても期待値は向上しない
からです。
期待値って何?
例として、ルーレットの赤黒ベットの期待値を求めてみます。ここでは、1回につき10ドル賭けるとします。
10ドルを赤(黒)に賭けるとき、得られる利益は平均するとどれくらいなのか?
これが、期待値です(正確には、利益の期待値)。
10,000回とか100,000回とか、たくさんベットして、トータルの利益(損失)が出たとします。
で、あとから振り返って「結局、1回あたりいくら儲かった(損した)んだろう?」と計算したのが、利益額の平均となります。
たとえば、赤に1,000円賭けるのを100,000回も繰り返したとします。
10万回もやれば、おそらく確率通りの勝敗数になるはずです。
赤黒ベットで勝つ確率は 18/37、負ける確率は 19/37 なので、勝った回数と負けた回数はそれぞれの確率に10万回をかければ求まります。
ということで、トータルの利益はこんな感じになります。↓
回数 | 金額 | |
勝ち | 48,648回 | +$486,480 |
負け | 51,352回 | -$513,520 |
トータル | 100,000回 | -$27,040 |
10万回やって、トータルでは$27,040のマイナスとなりました。
1回あたりの損失額は、10万回で割れば求まります。
-$27,040 ÷ 100,000 = -$0.2704
つまり、ルーレットの赤黒ベットでは、10ドル賭けるたびに平均して 0.27ドル 損するということですね。
これが、期待値です。
上では「10万回やったら・・」と考えましたが、実際に期待値をもとめる際には、
期待値 = 利益額 × 勝つ確率 + 損失額 × 負ける確率
と計算すればOKです。
赤黒に10ドル賭ける場合の期待値なら、
期待値 = $10 × 18/37 + -$10 × 19/37 = -$0.2702…
と計算できます。
システムベットを使ったときの期待値を計算してみる
つぎに、システムベットを使ったときに期待値はどうなるのか?を検証してみます。
マーチンゲール法(以下マーチン)は、負けるたびに次のベット額を2倍にしていくシステムベットですね。バカラやルーレットの赤黒など、勝率が1/2に近いゲームで使います。
ここでは、次のようなルールでマーチンをやるとしましょう。
- ルーレットの赤黒にベット。
- ベット額は10ドルでスタート。
- 5回目までマーチンで追う。
- 1回勝ったら勝ち逃げ。
- 5回目で負けたら損切りする。
このときの損益は、以下のようになります。
BET回数 | ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑤✕ |
BET額 | 10 | 20 | 40 | 80 | 160 | 160 |
払戻額 | 20 | 40 | 80 | 160 | 320 | 0 |
累計BET額 | 10 | 30 | 70 | 150 | 310 | 310 |
total利益 | +10 | +10 | +10 | +10 | +10 | -310 |
5回目までに勝てれば、$10の利益が得られます。が、負けると-$310も失います(地獄・・)。
つぎに、このシステムベットの期待値を求めにいくのですが、さきほどと同じように10万回繰り返したときにどうなるのか?を考えてみます。
システムが終わるパターンは、以下の6通りしかありません。
- ○
- ✕○
- ✕✕○
- ✕✕✕○
- ✕✕✕✕○
- ✕✕✕✕✕
の6つのパターンです。
まずは、システムベットを10万回使ったとき、それぞれのパターンが起こる回数を計算してみます。
ちなみに、勝つ確率が1/2だと、期待値はプラマイゼロになります。10ドルベットの場合の計算式はつぎのとおりです。
期待値 = +$10 × 1/2 + -$10 × 1/2 = 0
話を戻しまして、まずは1回目に勝って勝ち逃げが成功するパターンからです。
で、残りの半分の5万回は、残念ながらマーチン突入。
3回目で勝ち逃げ成功パターンは、同様に考えて1.25万回。
同じように全部のパターンを計算すると、以下のようになります。
- ○ 50,000回
- ✕○ 25,000回
- ✕✕○ 12,500回
- ✕✕✕○ 6,250回
- ✕✕✕✕○ 3,125回
- ✕✕✕✕✕ 3,125回
それぞれのパターンの回数と得られる利益額(損失額)が分かりましたので、さっきと同じように利益の平均額(=期待値)が計算できますよね。
その結果がこちらです。↓

10万回トータルの利益は、ちょうどプラマイゼロになりました。
システムベット(マーチン)を使っても、期待値は 0。全く変わらないことが分かりました。
なお、「10万回やったら・・」とか考えずに、確率で計算すると次のようになります。↓

そして、勝率1/2という仮定を外して、リアルな勝率(18/37)で計算するとこうなります。↓

期待値は、-$1.426という計算結果となりました。
これは、「1回システムを稼働させるたびに、平均して1.4ドルくらい損するよ~」という意味です。
ちなみに、赤黒ベットに10ドル賭けるときの期待値は -$0.27 ですから、5回賭けた場合には平均して約1.35ドル(=0.27×5)の損失が出ます。
上のシステムベットを使った場合の期待値 -$1.426 は、これよりも悪化しちゃってます。
おそらく、損切りになる最後のベットの悪影響が大きいんだと思います。今回でいうと、5回目の160ドルベットですね。
無限にマーチンするなら、期待値は理論値と一致するんじゃないかと思います。たぶん。
とりあえずここまでの検証で、マーチンゲール法を使っても期待値は変わらないことは分かります。
他にもいろいろなシステムベットがありますが、同様に計算していけば期待値が変わらないことがわかるはずです。
そして、期待値が変わらない(むしろ悪化する?)なら、システムベットは必勝法なんかじゃないということが断言できるわけです(キリッ
システムベットで期待値が変わらないことの直感的な説明
ここまで、色々と小難しい話が続きましたが、実はもっと直感的に分かる説明もあります。
またルーレットの赤黒ベットで考えます。
- ログインして1回目のベットとして、40ドルを赤に賭ける。
- マーチンの途中(10 → 20 → 40)で、40ドルを赤に賭ける。
- パーレーの途中(10 → 20 → 40)で、40ドルを赤に賭ける。
上の 1, 2, 3 はどれも40ドルを赤にベットしています。
さて、3つのベットの期待値は同じでしょうか?異なるでしょうか?
システムベットの途中のベットであっても、システムと切り離して単独のベットと考えれば、1回1回の期待値は変わるはずがありません。
であるならば、その単独のベットの寄せ集めであるシステムベットも、全体として期待値が変わったりすることはないですよね。
分かりやすい具体例をあげたいと思います。
Aさんはマーチンで $5 → $10 → $20 → $40 と賭けたとします。
一方、Bさんはシステムベットを使わないフィーリング派なので、こんな感じに賭けました。↓
- まずはいつも通り、$20をベッート!!あ、外れた・・。
↓ - ちょっと様子見で、$10ベット。く、、外れた。
↓ - 弱気に$5ベット。なんだよ、また外れた・・。
↓ - ここは自信があるから一気に取り返す!$40ベェットォ!!!
Bさんのベット額は、結果的に $20 → $10 → $5 → $40 となりました。
AさんとBさんのベットは賭ける順番は違うものの、賭けた額と回数は同じです($5, $10, $20, $40)。
両者のベットの期待値は違うでしょうか?
そうですよね。変わらないはずです。
このように、システムベットの途中で$40賭けるのも、単発で$40賭けるのも、何も知らない人から見たら同じベットです。当然、期待値は同じです。
なら、システムベット全体を「単独のベットの寄せ集め」と考えれば、システムベットを使っても期待値は変わらないということが直感的に分かると思います。
システムベットを使う2つのメリット

「システムベットを使っても、期待値は変わらない」
「だから、システムベットなんか使っても意味ない」
私はこう考えていました。
でも、私は見落としていたのです、システムベットの大きなメリットを・・。
私が考えるシステムベットのメリットは、
- ベット額に制限がかかる(上限がある)
- ポピンしたときに諦めがつきやすい
=追い金しにくい
の2つです。
順番に見ていきます。
唐突で無謀な追い上げを防げる
突然ですが、下のベット履歴を見てください。私の実際の履歴です。↓


120 → 120 → 240 → 240 → 480 のように、メチャクチャにベット額を上げていますよね。。
それまでは多くても40ドルベットとかだったのに、いきなり120ドル。そして最終的に、ほぼオールインの480ドルベットという無謀なことをやってます。
運良くHITしたから生還できましたが、外れてたら地獄です。

この大敗で、今月(2021年8月)はあえなく損切りとなりました。。
追い上げ部分を抜き出してみます。↓

こういう無謀なベット額になるときは、だいたいいつも次の2パターンです。
- 「ここは自信ある!読めた!」「強パンチで$100ベット!!」
↓
「え、外れた。」「-$100は無理。取り返す。」「リピートベット!」
↓
「うわ、外れた。マジか。」「引き返せないわコレ。」「リピート&ダブル!」
↓
\(^o^)/オワタ - 「今日調子よく勝ってたのに、さっきから調子悪い。利益が$100も減ったわ」
↓
「次で取り返して戻す!」「$100ベット!」
↓
「うわ。今日の利益無くなったわ。無理だわ。」「$200ベッッット!」
↓
「え、ダメだ引き返せない」「$400ベッッッットォオ!」
↓
\(^o^)/owata
という感じです。
2つのパターンに共通するのは、
「次の1回のベットで一気に取り戻したい。しかも利益も乗せたい。」
という欲張りな考えです。
次の1回で一気に取り返しにいくから、次の1回で外れたときに「取り返しのつかない」状態になってしまうんです。
例えばマーチンなら、$5 → $10 → $20 と連敗してしまったら、次のベット額は$40です。
それ以外はあり得ません。
でも、裁量でベット額を決めている場合は、$30 ~ $40 の損失額が出た状況で
「次は$100ベット!!」
とか出来ちゃうのです。ルールが無いので。
その時のメンタルや感情、資金の状態によってベット額がブレブレになってしまいます。
こんな感じで、システムベットを使わない人はベット額の決まりがないので、普段は$10~$20ベットが基本なのに・・・
- 「ここは自信ある!」「$200ベット!!」
- 「これまでの損失$100を一気に取り返す!」「$100ベット」
- 「なんだかイラつくから$300ベットぉ!」
- 「30点賭けなら当たるっしょ。」「オールイン!$1,000ベット!」
のように、際限なくベット額を上げられてしまうわけです。
裏を返すと、システムベットを使っている人は、システムのルールさえ守っていればこういう無謀なベットは起こりません。
次に賭けるべき金額がルールで決まっているからです。
赤黒など確率1/2のベットならマーチンでどんどんベット額が膨らんでいきますが、ルーレットの少点数賭けなら、ベット額の上がり方も緩やかです。
システムベットによっては、損失を複数回に分けて回収していくタイプのものもあります。
このように、ベット額が予めルールで決まっているシステムベットには、
唐突で無謀な高額ベットを防げる
という大きなメリットがあるのです。
ポピンしたときに追い金しにくい
システムベットのもう1つのメリットは、「損切りを受け入れやすい」ということです。
たとえば先ほどの赤黒マーチン5回ですと、成功した場合の利益は$10で、損切りを食らった場合の損失は -$310 でした。
このシステムベットの使い方としては、
- $10の利益を積み重ねて$100とか稼いだらその日は終わり。
- 損切り食らったら、その日は終わり。
というふうにでコツコツやって、月トータルのプラス損益をめざす。という感じだと思います。
-$310の損切りになったら、当然ですがムカつくと思います。でも、それを一気に取り返そうとは思えないはずです。
だって、システムベットの1回あたりの利益は$10なので。またコツコツやるしかないです。
マーチン以外のシステムベットでも、基本的に損切り額よりも小さい利益額で勝ち逃げしてコツコツと利益を積んでいくのが基本です。
損切り食らったら、またコツコツ取り返していく。
これがシステムベットに共通するスタンスだと思います。
一方、システムベットを使わない完全裁量ベットの場合、かなり話が違ってきます。
たとえば損切り額を$100と決めて、$100を入金してスタート。序盤でうまく$50利益が出せたとします。
ここで自信のある場面がきたので、利益分の$50をベット。でも残念ながらハズレました。
「読みがハズレた」「利益が一瞬で無くなった」という事実にイラッとして、$50ベットをもう1回。
残念。ハズレ。しかも隣にくればアタリだったのに。悔しさ倍増です。
で、オールインの$50アゲイン。
そしてポピン\(^o^)/
こういうポピンは、システムベットと同じ損切り(ポピン)でも、追い金してしまう可能性が高いのではないでしょうか?
だって、追い金して、さっきと同じノリで$100ベットとかやって当たれば、一気に取り返せるので。
私なら追い金しちゃいます
いやでも、真面目な話、システムベットに従って静かにポピン(損切り)になるのと、アツくなって無謀な強ベットを繰り返してポピンするのと、どちらが追い金しやすいと思いますか?
断然、後者ですよね。
「アツくなってポピン」
「ポピンが受け入れられなくて追い金」
「引き返せなくなってさらに追い金」
こういうことを繰り返していて、システムベットを使っていない、そこのアナタ!!!
システムベットを使ってみよう。おすすめは〇〇法だぞ。
ここまでのお話を2行でまとめてみます。
- システムベットを使っても期待値は上がらないので、全くもって必勝法ではない。
- けど、ドカンと溶かすのを防ぐ効果と追い金を防ぐ効果アリ。
私のようなメンタルがブレがちな人間にとっては、システムベットという「制限枠」があったほうが良いと考え直しました。
なので、オンカジ必勝倶楽部の常勝軍団の先輩方のように「完全裁量で格好良くガツガツ稼ぐ」というのは、一旦あきらめます。
つまり、システムベットで損切りする訓練を積んでいこうと考えています。
次回の記事では、その様子や過程と結果をご紹介できればと思います!
私と同じような溶かし方している場合は、ぜひ試してみてください!
あ、ちなみにですが、ライブルーレットでシステムベットを使うのならば、
komeさん考案の「極10連法」
から試して下さいね。
他のシステムベットで回り道するより、10連法を優先してください!
ルーレット攻略法【極10連法】
お礼のメールがなりやみません!!
私はオンラインカジノのルーレットにおいて過去4年間で一度もマイナス収益となったことがありません。 それは長年の経験による資金管理・メンタルコントールもさることながら、真剣にルーレットに取り組み様々な手法・ライブゲーム80万投分のデータ分析を行った成果だと思っています。 今もなお、私やchome・コミュニティーメンバーさんが軸として使用しているルーレット攻略法『極ルーレット十連法』。 配布させていただいた皆さんから83%の確率でお礼のメールを頂けるほど効果の高いルーレット攻略法です。